2016.03.17
追記2017.10.27
enowa hair lounge 清水卓也より
今回は事業を持つとやっていくる数々の訪問セールス、営業マン(ウーマン)のようなヤカラについての話。
今日知人から電話がかかってきました。
内容は何かと思ったら、店舗のライトをLED電球にしましょう!という業者と契約を交わしたとのこと。
全然いいんですけどね…
一応、
冷静に計算してもらって、いくらの買い物をしたのか出してみたら…
電球一つ19000円以上。約25万くらい電球購入に使ってる計算。
しかしこれ、とても小さい店なのでこんなもんで済んでる。
もっとエグい額になることも多く聞く。
これ、店舗を持っているオーナー(事業主)とかだと「あー…あれね。やっちゃったね。」なんて思うかもしれないのですが、
これから独立しようと思う人やまだ独立して間もない人、将来経営者になるかもしれない人、社会にはこんな落とし穴もあるよ。ということをシェアしようと思う。
業者や、小さい店を狙ってやってくるやつはだいたい裏がある。
というのも、何かと言うと
なぜ一般個人でなくて事業者を狙ってくるか。というところ。
通常一般消費者だったらクーリングオフっていう制度があるんだけど(この制度のおかげで訪問販売などで買ったものは内容によるけど、8日〜20日以内とかの一定期間内は解約してお金を全額返してもらえる)
でもこれは一般消費者を守る制度。
事業者になってしまうと(事業で使うようなものになると)事業者間取引になる。
「あなたそれでお金を儲けようとしたんでしょ?それって自己責任でしょ」
ということ?になり、
守ってくれる制度があまりないので、ハンコを押して納品されちゃったら誰も守ってくれない。オーナーはとても冷静かつ正確な判断が契約には必要なのです。
これらヤバいやつの特徴としてはクレジット会社を間に通している。
(60回から84回とかの月払いにして)
月々こんな少額できるんですよ〜
月々の負担は全然無いし、安くなったとこから払えばいいからリスクないですよね〜。みたいな話をしてくるところだ。計算して現状よりどれだけ得か、試算も出してくる。
・LED電球、
・電気代を節約するための装置、
・電話代、ネット代が安くなる機器、
・新しい集客システムやPOSの導入
などなど、商品は何でも仕組みはだいたい一緒で、たいがいクソです。(僕は現在20連くらいでクソとしかお会いしたことがないので、この際言い切ります。)
簡単に言うと
- 今より儲かるor節約できる。→
- その得した分から支払うだけだから→
- あなたにはリスクも負担も無い。
という理論を展開してくる。
今回のケースは、
「月々4000円も電気代が安くなりますよ!支払は月々2600円+税。
ということは、タダで全部LEDにできて毎月1000円得しますよ!今月までなら国から助成金がおりますので工事費はタダになります。急がないと補助期間が終わっちゃいますよ」
みたいなもの。
よく考えたらアホな提案を受けている。せっかく得たものを業者に半分以上払ってしまう。
LED欲しかったら町の電気屋に頼んで定価以上で買ったとしても一つ19000円とかするわけないと思う。
現状たいして変わらず借金(リスク)を背負わされる形になる。しかも5〜7年とかの長期で。
「そんなの誰でも分かるよ」と思っている人がほとんどだと思うけど、あなた、自分のことになると盲目になってしまうのが人間の性…
自分は違う。とみんな思っている。そう思いながらハンコ押しちゃう。
店を閉めても。
移転しても。
買ったものの効果が説明を受けたほど無かったとしても。
詐欺だー!って文句を言おうが。
解約します!と言おうが…
残った分割金はずっと返済し続けることになる。
そんな契約だ。
5〜7年…
どれだけ文化が発達して、今の常識がどれだけ変わるか。7年前はスマホなんて少数しか使っていなかったことを考えたら…
そんな長期の支払いの意味はあるだろうか、判断は人それぞれだが。
そして契約書に信販会社のロゴがあり、分割払いになっているか、リース契約という文字があったら…
そして「事業主の方専用のローン(リース)」の文字…
も〜〜要注意!
そして期限を設けてくる。
月末にやって来て、「今月までに契約しないと〇〇の特典や補助金が受けられなくなってしまいますよ。」
みたいな「早くしなきゃ感」をぶっこんでくる。冷静な判断や冷静な計算をさせないため。
訪問販売はたくさんの心理効果と多くの人の行動パターンから契約を取りやすいようにうまく組み込んである。
そして一回決定してしまうと…
悲しいかな、人は自分の下した判断を否定されるのが嫌いだ。たとえ間違いかな?とうすうす勘づいていたとしても、「私の判断を正しいと証明するにはどうしたらいいだろう?」そういう問いを自分の中でする人が多い。
普通のことを書くけど、一旦時間を置き、契約前に誰かに相談してみる。冷静になって、一括で払うならいくらなのか確認して、本当にそれが必要だったら…買えばいい。
もう一度書かせてくれ(~_~;)
特徴のおさらい。これらが見えたら一回とりあえず疑おう。
・事業者専用、事業者の方のみへの特別なご提案、などの文言
・業者が売る商品と僕ら事業者(購入者)の間にクレジット会社(オリコ、ジャックス、クレディセゾン等々)を基本入れるスタンスでいる。
つまり信販になり、
クレジットとかリース契約とか、ローンとか、月いくらとか、言葉を置き換えているけど、ぜんぶ借金を背負わされるということ。
言い方を変えると業者はクレジット会社からお金はゲットしているので、クレジット会社は購入者(僕たち)からお金を回収することが仕事。のような図式が出来上がっている。分割で利息をつけた借金の取り立てだ。
契約とハンコ(サイン)の恐ろしさを日々忙しいと思うけど忘れないで、その場で契約だけは気をつけよう。
僕も数々のクソ業者と話してきて、危ないこともあった…そう、僕もわかってるのに話を聞いてしまうアホなのです。
幸運にもお金はたいして失っていないけど、多くの時間をロスしたとは感じます。
タイムイズマネーというくらい時間もお金も大切。あなたは損失を出さないように気をつけてほしいね。
どうやって気をつけるの??という人には、
いろんな手口や心理誘導を知る、ぴったりな本がある。
悪い使い方をする人を見極め、善い使い方をすれば自分の仕事を上手く運べたり、欲しい結果を手に入れやすくすることができると思う。
- 作者: ロバート・B・チャルディーニ,社会行動研究会
- 出版社/メーカー: 誠信書房
- 発売日: 2014/07/10
- メディア: 単行本
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ロバート・チャイルディーニ博士の「影響力の武器」という本、是非読んだほうがいい。きっとあなたの強い味方になってくれるとおもうよ。
ではまた。
enowa hair lounge清水卓也